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覚悟


















 それは何があろうと揺るがないもの。
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by ryu-itirou | 2009-07-29 17:50 | 本日の一言
monochrome night


 いつかは忘れてしまうだろう物語。

















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「――するとパチンと音がして、チューリップの花が開きました。するとその中に小さな小さな女の子が座っていました。とてもとても、きれいな女の子でした」

「それ知ってるん。その子がおやゆび姫なんよねv」

「そうかもしれない、でも、ひょっとしたら違うかもしれない。さ、続きだ。…ゆりかごはくるみのから、おふとんはバラのはなびらで…」

「……バラのおふとん…どんなんやろ~……」

「……おやすみ」

 それは繰り返し繰り返し語られる。

 夢の国へと旅立つための物語。



















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 この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、
株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したお客様に、
著作権は遊佐に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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by ryu-itirou | 2009-07-24 22:04 | 画廊
愛を取り戻せ!



 (中略!)




















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邪魔する奴は指一本使わずに ダウンさー




















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 この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、
株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したお客様に、
著作権は奈木チヒロに、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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by ryu-itirou | 2009-07-23 22:29 | 画廊
誕生日


















「組長、ご生誕日、おめでとうございやす!!!」


 和室にぞろりと並んだ若い衆が一斉に唱和する。
 俺はしずしずと上座につきながら、正座し、頭を下げる皆の姿をぐるりと見回した。

「…ありがとうよお前ぇら、さ、頭をあげてくんな。今日はめでてぇ祝いの席だ」
 笑みを浮かべ、俺は『それらしく』微笑んだ。

 2009年6月15日、俺の二十歳の誕生日。

 ――…その日は、そんな風に始まった――。

【以下、恐ろしく長い追記】
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by ryu-itirou | 2009-07-04 20:52 | 雑記
誕生日~朧編~



 宴。
 広間に設えられた長机の上にずらりと、色とりどりの料理が並ぶ。
 それは青柳、沙那、歩ら○朧●料理班(仮名)を主体として、俺を除く皆が心を込めて作ってくれたものばかり。

「有難う、皆。…感謝するぞ」
 そう頭を下げ、食卓に賑やかさの花が咲く。
 そんな中でも、俺は食べるのと別に、それぞれが手渡して来るプレゼントを受け取り、謝辞を述べるに忙しい。

 無論、嬉しい悲鳴――という奴である♪

まずやって来たのは天、そして八重の同郷コンビである。

「誕生日おめでとうございます師範。(何故か頭に葉っぱつけてへろへろ)…これ、郷里から届きました。お祝いです」

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<誕生日プレゼント>

名称      :地元のお菓子&旬のお野菜詰め合わせ
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :お菓子 (ソウルフードの一種。お菓子です。)
設定      :『七幹』の焼き印が押された大きな木箱の中に菓子や野菜がみっちりぎっしり。手紙付。
レベル     :65
修正値     :9/3/3
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 天(b16926)より

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 天の頭についた葉っぱを取ってやりながら、木箱の中身を一つ一つ手にして見る。
 ちなみに何故、そんな姿かと言えば――この荷物を届けてくれた郷里の使いが、途中で道に迷い、それを向かえに行ったのだという。そういえば慌しく出かけて行く姿を見たな、と思い出しながら、沙那や青柳、歩らも呼び、まだ瑞々しいその食材らを話しのネタにアレにしよう、これにしようと話し込んだ。
 そして、突発のゲスト達も此処で登場。
 この荷物をわざわざ届けてくれた天の実姉らである。無論彼女達へも丁寧にお礼を述べ、今日は泊まって行ってくれるようお願いをした。
 有難う、天、そして葵。

 そして次には普段と違い、どことなく大人しく天が俺の前を去るのを待っていた八重。
「お誕生日おめでとうございます。こ、これ…プレゼント、ですっ」
 うすら頬を染めつつ差し出して来たのは此方。

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<誕生日プレゼント>

名称      :Moon Croon
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :指輪 (指につける装飾品です。)
設定      :銀の十字架に金で炎の紋様が描かれたペンダント。表の十字架の中心にはルビー、裏は…
レベル     :65
修正値     :9/3/3
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 八重(b18967)より

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 表に刻まれるのは太陽を表すルビーと炎を描くゴールド。
 ゴールドは組み合わせた石の力を強化する意味を持ち。
 ルビーは邪気や災難を退け、平穏と威厳を授け、成功へと導くと言われる。
 石に宿る力は、幼い頃に世界の神秘の勉強として、母から教わったことがあるので察することが出来た。
 が…このペンダントの名前を聞いてはて?と思う。
 『Moon Croon』と八重は告げた。
 その八重は押し黙っている。
 さて、どこに月が――。
 …何気なく裏返して。
 そこに刻まれた、月の意味を、知る。
 微笑。
 ぽん、と八重の頭に掌を置いて。
 有難う、八重。
 そう、優しく聞こえるよう、告げた。

 勿論裏に刻まれた真実は、秘密である。

「龍一朗様、お飲み物のお代わりはいかがですか?」
 そう言ってやって来たのは沙那だ。
 沙那の酌を受けてグラスに口をつけると――差し出される大きな包み。
「上手くできたかどうか、自信がないのですけれど…」
 伏目がちに出された包みを受け取り、開ける。

 出てきたのは――座布団であった。

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<誕生日プレゼント>

名称      :月龍
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :日用品 (一般的な日常生活に必要な品物です。)
設定      :紺地に金糸銀糸で雄々しい龍の姿と月を刺繍した座布団。裏面の刺繍は丸くなった猫。
レベル     :65
修正値     :8/4/4
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 沙那(b31261)より

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 プロの犯行か?と、模様の細やかさを見て思う。
 そういえば――今年の冬頃から、何かと部屋で、ちくちくと縫い物をしていた記憶がある。
 約半年の時間を費やして俺のために作ってくれた品なのだろうと察するに至り、有難さに目頭が熱くなるのを感じた。
 また沙那のプレゼントの特徴として、いつも俺の身近で使える品であることが言える。
「これは手がかかっているな…」
 これもまた、何気なく裏返して。
 にゃーん。
 …そんな効果音がつきそうな、丸くなった猫の刺繍が裏面にされているのを知る。
「沙那」
「…はい」

「GJ」
 さむずあっぷした。
 有難う、沙那。

「凪殿。この間地元へ戻った時、母の好きな店で見つけたのだが…気に入ってくれるだろうか?」
 そう言って、珪がくれたのはこちら。

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<誕生日プレゼント>

名称      :Dios del dragon
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :鞄 (バッグやアタッシュケースなど、物を入れて運ぶ袋状の用具です。)
設定      :黒い牛革にワニ革とカシメ飾りでデザインされたメディスンバッグ。
レベル     :65
修正値     :9/3/3
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 珪(b02687)より

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 大小の違いこそあれ、大体常にバッグを持ち歩く女性と違って、男はあまりバッグを持ち歩く習慣がなかった。
 ちょっとした小物を入れるのには服のポケットも使えるが、近年流行を見せている腰に下げるタイプのバッグがこのメディスンバッグである。
 手ぶらで物を持ち歩くことが出来るこのバッグ、バイクに乗る時にも大変重宝する品で、俺もいくつか持っている。
 黒革にスカルモチーフがシルバーで埋め込まれているこのバッグ、デザイン的にも俺の好み、流石は珪、良く判っているなと思いつつ、有難く受け取った。
 有難う、珪。

「龍一朗ちゃーん」
 次に、風呂敷包みを手に、とてとてとやって来たのはココナである。

「お誕生日おめでとうなんよ~お部屋で着るのにいいやろか、思うんやけど…」
 満面の笑みのあと、ちょっとだけ戸惑うような表情を見せて渡してくれたのはこちら。

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<誕生日プレゼント>

名称      :月光昇竜
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :和服 (甚平や法被など、日本の伝統的なゆったりとした衣服です。)
設定      :黒地に金の刺繍で月に昇る龍が描かれた着物。
レベル     :65
修正値     :9/3/3
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント ココナ(b41441)より

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「…ほう」
 広げてみると、背に一筋、金色に流れる昇竜と白と銀で縫い描かれた月が光るシンプルだがそこが渋い着物である。
「これは…ひょっとして手縫いか?」
「うんっ♪お裁縫は得意やけ、頑張って縫ってみたんよ~」
 凄いなココナは…有難う。
 そう微笑み、頭を撫でてやると嬉しそうに笑う。
 それは勿論、沙那の物に比べれば拙いところもあるが、この歳でここまでの縫い物が出来ればそれは大したものである。
 有難く使わせて貰うぞ、と礼を述べ、先ほど貰った菓子を一袋手渡した。
 有難う、ココナ。

「次に控えしは…私ですわ?」
 躑躅であった。
「お誕生日、おめでとうございます。つい頬が緩んでしまいそうな可愛らしい猫さん達です。お奨めですわ」
 そんな躑躅から贈られた品は此方。

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<誕生日プレゼント>

名称      :我が家のにゃんこ。【愛蔵版】
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :書物 (文字や写真、絵などが印刷された紙を綴り合わせた書物です。)
設定      :猫愛好家の愛読書、月刊誌「我が家のにゃんこ。」の総集編にして愛蔵版。
レベル     :65
修正値     :9/3/3
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 躑躅(b04534)より

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 レア物だ。(どーん)
 我が家のにゃんこ。は俺の愛読書、ねこにゃん通信と双璧をなす業界大手の雑誌であり、この我が家のにゃんこ。【愛憎版】は発売された際、見かけたら是非買おうと思いながら当時丁度忙しくあったこともあり、結局買い逃してしまってそのままになっていた品だった。
 恐らく、以前にそのことを躑躅に話したことを覚えていて、今回俺の誕生日に贈ろうと探してくれたのだろう。
 有難く受け取り、勿論のちに楽しく読ませて貰った。
 ちなみに俺は125Pの兄妹猫にゃんの写真が一番のヒットだったかな…。

 有難う、躑躅。

 
「凪様」
 そう、次にやって来たのは王理である。
「誕生日おめでとうございます。これからの時期に宜しいかと思い、此方を用意致しました」
 三つ指をつき、楚々と差し出した包みを、そっと開いてみると――…一枚の着物が姿を現した。

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<誕生日プレゼント>

名称      :夏塩沢【曲線立葵】
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :着物 (浴衣や着物など、日本の伝統的な衣服です。)
設定      :白花色の地に曲線と立葵の夏用本塩沢。
レベル     :66
修正値     :10/2/2
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 王理(b23828)より

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 越後、塩沢でその基礎が完成された絹織物、本塩沢の着物だ。
 手に取り、触ってみるとあの独特の「シャリ感」が掌に伝わって来た。
 本塩沢は先に糊を落として絣柄を付けて織られる為に他のものにはないこの手触りがある。
 「シャリ感」という言葉は実に言いえて妙で、本塩沢を手で擦ったり、揉んで見ると本当にシャリシャリという音がするのだ。この風合いは他の着物には無い。
 この適度な硬さ、張りがこの本塩沢の特徴であり、単衣で着ても着崩れない、爽やかな着心地がある。
「これは確かに、これからの時期にぴったりだな…葵の姿もすっと伸びていて清清しい」
 そう述べて、有難く受け取った。
 有難う、王理。

 宴もたけなわ。
 あらかた食事も終わり、飲み物をいただきながら歓談の時間。
 テーブルの向こうで、今か今かとうずうずしている瞳と目があう。
 ノラであった。

「お誕生日おめでとう!これ、凪センパイっぽいなー!って思ったの~♪」
 しゅたっと走り寄り、元気一杯の笑顔と共に差し出されたのは…こちら。

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<誕生日プレゼント>

名称      :黒龍
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :ベルト・帯 (腰につける装飾品です。)
設定      :龍の意匠があしらわれた、黒い帯。
レベル     :66
修正値     :10/2/2
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント ノラ(b11354)より

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「ほほぅ、これは締め易そうな帯だな」
 その場で、着物の上から締めてみるときりりと身が引き締まる思いがする。
 同じ黒で、またそれぞれがさり気ない意匠であり、前から見ればほとんど無地の着物にも見えるココナの着物とあわせたら、丁度良いかもしれないなと思う。
 きっと、お小遣いの入った財布とにらめっこをしながら、鎌倉の着物屋を来る日も来る日もいくつも回り。
 やっと、値段と品の折り合いをつけたのだろうな、と察することが出来た。
「…とても気に入ったぞ」
 そう微笑むと、えへへ、と本当に嬉しそうに笑う、こちらまでもっと笑顔にされてしまう顔である。
 有難う、ノラ。

 さて、誕生会も終わり片付けの時間とあいなった。
 準備はやってもらったのだからと俺も洗い物をキッチンへと運び、せめても手伝いをする。
「…ああ。そうそう、また皆で海へ行く予定もあることだし…私からもこれをな?おめでとう」
 そんな中、朔から手渡されたのがこちらである。

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<誕生日プレゼント>

名称      :和柄半袖開襟シャツ
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :衣服 (一般的な衣服です。)
設定      :前身頃に桜。背に満月と昇龍が描かれた黒地の開襟シャツ。綿100%
レベル     :65
修正値     :8/4/4
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 朔(b11702)より

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 うむ、以前になにが欲しいと聞かれて答えた『夏用のシャツ(和柄)』である。
 前身頃に桜が散り、背に大きな柄があるあたり、さり気なさが好みだ。
 そして他のプレゼントにも言えることだが…皆、此処が好きでいてくれているのだな、というのが大変良く判った。
 そう、月と龍。
 この二つの漢字を組み合わせて朧となる。この朧館に住まう者が贈るにはなんとも相応しすぎるではないか。
「ん、有難う」
 朔との付き合いはそれなりに長い。
 初めて会ったのはまだ父母が家に居た頃、暫くはたまに会うくらいであったが、この銀誓館へ来る前に一度、一方ならぬ世話になったこともある。
 半分呆れながらも、協力してくれた朔とはその後、祖父からの頼みでこの学園へついて来たという経緯もあるものの、青柳についで気安い付き合いが出来る人間として認識している。
 このくらいの、さっぱりとしたやりとりが丁度良いのだろう。
 それは兎も角――有難う、朔。
 そう、その背中に改めて礼を述べた。

 夜。
 風呂をすませ、自室に引き上げて明日の大学の準備をしていると、庭に面したサッシを小突く音がする。
 はて、この時間に庭からの来訪者が――?そう思って窓を開ける、と。

 そこにはお庭番青柳に伴われて、本当に来訪者が立っていた。

 珠であった。

「誕生日だそうだな?おめでとう。十景が世話になっているようだし、気の早いお中元も兼ねて。…タイトル(のチョイス)は青柳案だ」

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<誕生日プレゼント>

名称      :団地妻の蹌踉めき
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :書物 (文字や写真、絵などが印刷された紙を綴り合わせた書物です。)
設定      :団地妻が幽霊の出る廃墟を巡る愛と官能のサスペンス
レベル     :66
修正値     :10/2/2
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 珠(b58388)より

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 …いや、男同士の贈り物ならば気にならぬが女が男へ贈るものとしてはこのタイトルはどーなんだと心中にツッコミを入れながらその本を受け取る。
「では」
 と、そっけなく夜闇へと消えていく後姿を見ながら、その奇妙な縁を思う。
 もともと彼女は、ひょんなことから朧へ組することとなった土蜘蛛、トカゲに仕える者であったらしい。
 だが、うっかり寝過ごしたあげくに封印が解けたのちのトカゲを見失い、しかも主と認める本人に存在を忘れられていたというドジっ子不幸属性少女である。
 なお、朧へ住み着いたあとのトカゲを追って屋敷内へ忍び込もうとしたところを青柳に発見され、俺もその事情を知ることとなった。
 事情を知れば同情の余地もある。結果、たまにこっそりと様子を見に来ることを許している。
 ちなみにどちらかといえば無口同士であるにも関わらず、青柳とはなんとなく馬が合うようで、たまに顔をあわせた時にはこっそり茶を振舞ったりもしているようである。

 さて、そんな珠の背を見送ったのちに青柳が無言で差し出したのはこちら。

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<誕生日プレゼント>

名称      :縄目極楽四十八手集
種別      :アクセサリー(大事なもの)
分類      :書物 (文字や写真、絵などが印刷された紙を綴り合わせた書物です。)
設定      :とてもよい縛り方が書いてあります。  ――荷物の。  お引越しなどにお役立ち。
レベル     :65
修正値     :9/3/3
入手場所    :龍一朗(b03508)への20歳の誕生日プレゼント 暁人(b02849)より

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「……何このタイトル詐欺」
 と、突っ込む前に姿を消していた。

 奴め、一昨年の誕生日に貰ったくのいち写真集をちょっと褒めたものだからすっかりと味をしめたものと見える。
「これは実用書の類だな…いや、うかつに本棚に納めておくとあらぬ誤解を受けそうだ」
 そんな独り言を呟いて、一人月を見つめる。

 ふと、思い立ち。
 懐のカードを起動する。
 気が満ち、長く伸びた呪髪が靡く。
 まるで喜ぶように夜風に踊り、月光に黄金の照り返しを放つ髪が、夜闇に溶ける様を見ながら。
 送りつけられていた、母からの凄まじく長いお祝いメールにも返信しておかねば拗ねるな…と、思う。
 だが今は、もう少し――いつも通りの、寂しさなぞ微塵も感じられないくらいに騒がしい一日、その終わりの余韻を感じていたかった。

「…とうとう、二十歳になってしまったぞ」
 唇をついた呟きはただ。

 木々のざわめきに、かき消されて消えた。
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by ryu-itirou | 2009-07-04 20:40 | 雑記